三味線発表会

みなさん、三味線の音色を聞いたことがありますか?

チントンシャン、儚いようでいて芯のある、とても魅力的な音なんです。

浪江町をはじめとする相双地区では、震災前から民謡や舞踊、三味線といった芸能系の習い事が盛んで、住民の方の身近にありました。浪江町で三味線のお稽古をつけていたのは、三味線杉本会で師範代の資格をお持ちの、矢馳まさ子先生。震災直前には、浪江町で6つの集まりをお持ちだったとのことです。

しかし、2011年3月11日。住民の方々がバラバラの避難を強いられたことで、それらの集まりはすべて消滅しました。避難中も三味線の集まりを浪江町で再開したいという想いを持ってらっしゃった矢馳先生は、2017年に浪江町に帰還した後、三味線に興味を持つ新たな習い手の方々の支援も受け、ついにその願いを果たします。

現在は浪江町で6人の生徒を受け持ち、中には避難先の南相馬市原町区から通う生徒さんもいらっしゃいます。1~2ヶ月に1回の発表会に向け、週に1回のお稽古で一生懸命練習しています。生徒さんによれば、発表会に向けて仲間で頑張ることやお稽古の場での何気ないやりとりが、生活の楽しみになっているのだそう。

2023年12月17日、浜センにて、矢馳先生のお教室と、三味線杉本流杉本会の家元である杉本榮一先生のお教室による合同発表会が行われました。所々音声が途切れていて申し訳ありません、復興過程にある浪江町で住民の皆さんが形成している豊かな集まりを、ぜひご覧ください。

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