「楽しく!まちのことを知って、子どもたちに何か刺さるものがあれば上々」
2022年度、なみえ創成中学校の1,2年生の総合学習の授業を担当しました。
浪江の子どもに何を学んでほしいだろうか。震災のこと、原発のことを学ぶのは言うまでもなく大事ですが、外から来た私たちが安易に言えることではない。私たちだからこそ教えられる、教えたいと思うことはなんだろうか。
なみえ創成中学校には、浪江出身の子、震災後に初めて浪江に来た子、どちらも通っています。いずれにしても震災当時は生まれて間もなく、昔の浪江を知らない子どもたちです。
浪江に来て間もない私たちだけれど、浪江のことを一緒に知っていくことは出来る。そして、何か1つでも、一瞬でも、子どもたちの心に残るものがあれば。そう思って掲げたのが、冒頭のコンセプトでした。
そして浪江を知る手段として選んだのが「浪江でまちづくりを頑張る人へのインタビュー」でした。
前期・後期3人ずつ、合計6人の人にインタビューをしました。
インタビューの質問内容を考え、インタビューして、後期には動画の編集・動画へのアンケート作成も、子どもたち自ら行いました。
前期の終わりには、震災前には商店街として栄え、裸参りという浪江の行事の通り道ともなっていた「新町通り」をみんなで散策したりもしました。
最終授業日には「難しかったけど、楽しかった」「浪江のことを全然知らなかった。自分が地域の行事に参加するところから始めたい」などの感想をいただき、中学校の文化祭「海鴎祭」でも発表していただきました。堂々と発表するみんなの姿を見てとても感動しました。
この経験が、みんなの成長につながるほんの少しの養分となり、浪江を未来へとつなぐ小さな種になれば嬉しいです。